■「海賊とよばれた男」という実話

 

 

何年前のことだったろう?

この本を仕事仲間から勧められた。
たまたま飲んでいて、歴史の話になったり、好きな本の話をしてたら、絶対気にいるから、読んで見たら、と声をかけていただいた。

まだ、その時は、ハードカバーで、重いな、と思っていて、文庫になってからようやく手に取ることに。
本を読み終わった後、その事を後悔していた。
なぜ、ハードカバーでも手に取らなかったのかと。
そのくらい、ガツンとくる小説だったから。
こんなぶっ飛んだ人が実在の人だったことが衝撃的で。

時代の寵児、と言ってしまえばそうなのかもしれない。
あれほど熱い意思をもって、自分の仕事に取り組み、国や社員を大切にした経営者が昭和という時代にいたことに驚きしかわかなかった。
長いものに巻かれるのが得意な日本人という集団のなかにもこんな人が育つにはどんな土壌があればいいのだろうか、と考えたりもしたりして。


これが岡田くんが店主で映画になると聞いた時に、ちょっと無理があるかもと感じた。
映画ではそんな私の予想をはるかに超える名演っぷりでした。
60代以降を演じる時間の方が長かったと思うのだけれど、違和感もなく、貫禄もあり、いい芝居をするようになったと感じていました。

残念だったのは内容が濃い話なので、やっぱり映画の2時間強という時間では魅力を伝えきれない(はしょりすぎな)印象があったことくらい。
なので、映画から見た人はこれがとっかかり、と思ってぜひ、小説を読んでほしいな、と思いました。
活字無理!という人は漫画でも読めますw。

自分はこんなにも熱く、仕事に向かえているだろうか、と見終わったあと、自問自答していました。
自分の仕事で日本を変える、とか、日本に活力を与える、とか、そんなことができるとは思っていないけれど、仕事をしている以上、そういう気持ちをどこかに持ち続けられたらとも思っている。

 

ああ、もう一度、小説を読み返したくなったよ。

 

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海賊とよばれた男(10) (イブニングコミックス)

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■海賊とよばれた男 CM


「海賊とよばれた男」予告