■Last Chapter -君を追いかけた日々 その2-

ソチオリンピックシーズン。

友達とAOIを見に行った日に驚きの発表を聞いて愕然。
GPSのアサインがなんと、カナダとフランス。
今までの慣例では全日本選手権の勝者がNHK杯に入る傾向にあったので、私もすっかりそうなのだと信じてて。
なのに、カナダとフランス。
そしてなんと二戦ともパトリックと当たると聞いて、、、なんだかスッキリしない気持ちになりました。

これでGPSを勝ち抜けないと全日本までゆづを見れないのか、ということに気づいた私の気持ちは初めての海外遠征に一気に傾くのでした。
たまたまちょっと英語が分かるからという理由でカナダを選択。
それが「セントジョン」という聞いたことのない地名で、大西洋が見える日本から一番遠い、と思えるような場所だと気づいたのはその旅行の手配を始めてからでした。
家から現地のホテルに着くまで約24時間の旅。
それでも彼の演技が見たくて。

このシーズンのトピックはクワドサルコウ。

何度も、何度も失敗しても彼はプログラムから決してそのジャンプを外しませんでした。
決定率の高いクワドトウを2本にせずに。

オリンピックシーズンにこの選択は賛否両論あったよね。




GPS初戦、スケートカナダ。
海外の現地観戦はとってもゆるくて楽しかったんです。
現地の人たちは野球とかを見に来てるような感覚で、隣のおじさんはビール飲みながら見てたし、ワイワイ騒ぎながら見てるのも新鮮でした。
ここでトップクラスのアイスダンスを見て、そのカテゴリも好きになったりとか(そりゃ、カナダトップチームを2チーム見ちゃったからねぇ)。


2013 Skate Canada- Yuzuru HANYU SP [HD]


Yuzuru Hanyu 2013 Skate Canada FS 'Romeo and Juliet'


肝心の本人は、、、だめでしたね。

何というか集中しきれてない感じでした。
パトリックに追いつかなきゃ、という意識がで前のめり過ぎたのかもしれませんね。
正直この試合を見た時、何とか、オリンピックに行けたらいいなくらいに思っていた気がします。



二戦目。フランス。
ここでもパトリックに完璧な演技をされて、30点差をつけられて2位。


Yuzuru HANYU - 2013 TEB SP (B.ESP)

https://www.youtube.com/watch?v=LxupuK61sYA


2013 Trophee Eric Bompard - Yuzuru Hanyu (JPN) Free Skate (Canadian TV)

 

GPFには進んだものの、、、ああ、パトリックか、メダルは、、と、私はさっぱり思いませんでしたw。
ああ、神様は羽生結弦にメダルを取らせるつもりがあるのかもしれない、と実は感じたのです。



フィギュアを見ててわかったことは、SPもFSもノーミスの演技ができることってものすごく珍しくて、私達も「神演技」と呼びます。
それをフランスでやっちゃったパトリック。

確かにその演技をしたら誰も勝てないけど、、、、それをもう一度、オリンピックでできる??というのは非常に難しい気がしました。

そして、福岡GPF。
パリ散の鮮やかなブルーの衣装で完璧な演技。
これは何かの幕開けかと。


2013 GPF Yuzuru Hanyu SP ESP


そして、フリーでは結局サルコウは決まらなかったけども、彼が初めてGPFで金をとった瞬間を見ることが出来ました。


Yuzuru HANYU - 2013 GPF FS (B.ESP)



サルコウを外さなかったことは、クワドを決めることが重要ではなかったんだと今は思います。
そのことで3Aが生きたんです。そう、オリンピックで金メダルを取る可能性が見えてきた大会でもありました。


そして、ソチオリンピック。
私はずっとその勝利を信じていました。
団体戦のショートで見せたノーミスの演技、そして、個人のショート。




Yuzuru Hanyu Breaks Olympic Record - Full Short Program | #Sochi365

 

私はその勝利を疑いませんでした。
彼の中にもオリンピックの魔物がいたことはフリーを見て初めて気づいたのです。


Yuzuru Hanyu's Gold Medal Winning Performance - Men's Figure Skating | Sochi 2014 Winter Olympics


演技が終わった瞬間、ああ、これで銀メダル、か、と思いました。
でもパトリックには逆にそれがプレッシャーだったのでしょう。普通にやれば金メダルが取れると揺れた気持ちが演技にでたのかな?と思いました。らしくないミスを重ねて、メダルが彼の手からこぼれ落ちる瞬間を目の当たりに。
ゆづが金メダルを取ったことは嬉しかったけれど、なんだかスッキリしない気持ちでした。

もちろん、一番、その勝ち方がすっきりしなかったのは彼なのだと思うのですけれど。

そして、彼を取り巻く環境は恐ろしく急変したのでした。

オリンピックで彼の活躍を見た多くの人が惹きつけられ、彼の演技を見るためのチケットを手に入れる争奪戦は徐々に激化していきました。

つづく