■僕たちの未来  〜新しい龍神NIPPON その2 覚醒した彼〜

いろんな選手が活躍してるこの大会。

その中でも、驚くほど、安定した活躍を見せてるのが、柳田くん。
イタリアの親善試合から、コートの上での彼は頼もしいことこの上なくて。
もともと、魅力的な選手でしたが、ここまでの安定感はいままで感じたことがありませんでした。
 
ワールドリーグで6戦終了までのデータを見ると、グループ2でベストスパイカーであり、ベストサーバーである彼。
決して身体に恵まれた選手ではありません。
私から見たら、186cmはおっきいな、と思う身長ですが、代表のコートの中に立つと、小さく見えるときもあります。
 
その彼が大活躍。
 
先シーズンの最初の試合で彼がオポジットでコートに立ったのをみたとき、ものすごい気迫を感じたのを今でも覚えてます。
そこで見た彼の覚悟。
何かを求めて強くなりたい、その思いがにじみ出て来るような戦い方でした。
それはVプレミアの試合でも、同じ空気感でした。
 
けれど、彼はVの自分のチームでは勝ちきれなくて。
それは彼だけの問題ではないのだろうけれど、もうちょっとのところで、頂点にたどり着かない悔しい思いを重ねていたのではないかと感じていました。
こんな表情に何度も遭遇して。

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大事な最後のピースがなかなかはまらないのは何でだろう?と、私も考えました。
今、思えば、それは、未来に繋がる布石だったのでしょう。
勝利を渇望する気持ち、のようなものが彼を駆り立てているのかもしれません。

代表での8試合、レベルの上がった彼のプレーに何度も、何度も、驚いて。
彼にとっての、その時がようやくきたのではないかと思うようになりました。
そう、高く、高く跳ぶときが。

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プリンスと呼ばれ、NEXT4と呼ばれ、期待されてきた彼。
2015年のWCで見た姿はサーブがすごい選手、というイメージしか私にもありませんでした。
でも、彼は見ていくうちにその良さに気づくいぶし銀のような選手でした。
身長の足らない分を技で埋めるという視野の広い上手いプレーを随所で見せてくれるのですが、それだけが彼の持ち味ではありません。
彼はコートの中で、仲間を励まし、仲間を鼓舞し、自分のプレーで仲間を引っ張るリーダになれる存在だな、と思うようになって。
きっと、彼は2020年のコートにはキャプテンマークを背負って立つ人材なんだろうな、と。

ずっと高いパフォーマンスを出し続けてることもすごいと思うけれど、スロベニア戦のマッチポイントからのサービスエース2本で試合をひっくり返すハートの強さに無条件に感服。
どうしたらそんなに勝負強くなれるんだろう、と人として羨ましくなるくらい。
(アスリートでなくても生きてれば、勝負をかける時が必ずやってくるので、そのスキルがあったらな、と)
そんな強い意志に手繰り寄せられたあの勝利はそこに向かってきた人たちへのご褒美だったのでしょうね。
みんなとっても素敵な笑顔でしたもの。

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中国ラウンドでも、覚醒した柳田くんの活躍がみれるのかと思うと、ホント、ワクワクします。

余談だけども、彼をかっこいいと思うのは顔の美醜とかの見てくれなんかじゃなくて、そのフィールドで思いっきり見せてくれるかっこよさなんだよね。
そう、顔だけだったら、もっとかっこいい人たくさんいるさ。
ま、写真を撮ってても、とっても透明感があって、「美人だな」と思うことも多いのだけれどw(いや、ホントなんですってばw)。
 
つづく。たぶん、きっと。